研究課題
平成28年度に実施した研究成果は大きく分けて、1) サンプル収集と具体的な2)遺伝子解析に分けられる。1) サンプル収集昨年度は、研究代表者が施設移動となったため、旧施設(埼玉医科大学)の倫理委員会のサンプル整理を行ったが、今年度は本年度は当該施設(国際医療福祉大学)および旧施設でのサンプル収集の準備と実際の収集を行った。当該施設での倫理書類が受理・承認されたので、サンプル採取・およびのその整理、DNA抽出の体制の整備を同時進行で行った。ゲノムDNA精製を行うとともに、生活環境因子(年齢、性別、身長・体重(BMI)、喫煙歴(pack/year)、心疾患・糖尿病・高血圧など合併症の有無、等)の聴取も行った。結果、両施設を合わせて25サンプル(平成29年3月31日現在)の収集が終了した。当該施設でのサンプル収集が思いの他進展していないのが問題である。収集対象がかなり希な疾患であるため集まりにくいこと、また周辺施設との連携が確立が遅れていることが問題点である。2) 遺伝子解析昨年度までに採取されたサンプルに対して、DNA精製を行った。また、今年度消耗品で申請した試薬を用いて、研究協力施設である埼玉医科大学ゲノム医学研究センターの堀江教授の下、イクソーム解析を行った。具体的な統計学的な集計はまだサンプル数が少ないので解析していない。本年度および29年度のサンプル採取・イクソーム解析後、総合的な統計学的解析を開始する予定である。
3: やや遅れている
昨年度、科研費の申請後に決定した施設の移動の影響が思いの他大きく、昨年度の遅れがそのまま継続している。当該施設でのサンプル採取の体制は整ったが、疾患が比較的稀な状態(加齢黄斑変性の約3%)のため、予想よりもサンプル数が伸びていない。他施設の協力を検討している。
現時点までに上述のように、25サンプル収集が出来ているが、今後当該施設でのサンプル数が伸びない場合、すでにサンプルのやり取りに関して倫理委員会の承認を受けている施設があるため、他施設からのサンプルの供与を考えている。
現状、様式F-7-1に記載したが、予期せぬ研究代表者の施設異動があったため、研究の運営が全体的に遅延している。特に平成27年度においては、研究体制の新たなる確立があったため、どうしてもその年度に予定されていることが出来なかった。それらの遅れが本年度にも響いており、基本的にサンプルの収集の遅れが否めない。そのため。エクソーム解析を多数行うことが出来なかったため(一部は本年度施行)、研究費、特に消耗品の使用が予定より少なくなっている。サンプルが収集され次第、順次増やしていく予定である。
当該施設でのサンプル収集を急ぐが、間に合わない場合は、サンプル供与の関係が確立されている共同研究施設において、収集されたサンプルを供与して頂くことを検討している。このような二重の防御策をとって、必ず実験結果を得られるようにしたい。
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