フックス角膜内皮ジストロフィ(FECD)は角膜内皮障害による視力障害を生じる疾患であるが、その病態メカニズムの詳細は不明である。近年、FECD患者の85%においてTCF4遺伝子の第3イントロンにおけるTGC反復配列の伸長が認められることが報告され、新たなトリプレットリピート病である可能性が示された。本研究ではFECD患者の角膜内皮を用いて、角膜内皮でTCF4の発現量が遺伝子レベルで亢進していることを明らかにした。さらにFECD患者由来の角膜内皮細胞においてゲノム編集技術を用いてTCF4の遺伝子編集を行い、TCF4がFECDの病態に与える影響について解析した。
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