研究課題
かねてより開発をすすめてきたブリリアントブルーG(BBG)に関し、新たな薬剤として可能性とさらなるアジュバントとしての展開、さらにBBGに関連した機器開発を進めるためにいくつかの研究を推進してきた。まずBBGの薬剤としての研究に関しては、すでに術中アジュバントとして内境界膜染色のための医師主導治験を終え承認申請の準備中であるが、今回成熟白内障や角膜混濁を伴う白内障など難治性白内障手術時の際の水晶体前嚢染色への適応の拡大を目的としたあらたな医師主導治験を企画し実施した。BBGは術中染色のアジュバントとして治験においても良好な結果が得られており、これら2件の治験結果をまとめ報告書を作成し早急にPMDAへの薬剤としての承認申請を予定している。さらに新たな薬剤としての可能性の検討として、非臨床研究でBBGの実験的ぶどう膜炎に対する消炎効果の検討を行った。BBGはイオンチャンネルのひとつであるP2X7のアンタゴニストとしての側面を持つが、今回の検討で実験的ぶどう膜炎による炎症をBBGが抑制する可能性を証明した。機器開発としてはこれまで行ってきた各種シャープカットフィルターによるBBGの術中視認性の改善効果の研究成果を発展させる形で、現行の手術で実際に使用している広角観察システムと併用が行え、シャープカットフィルターの可変が可能な新たな観察システムを試作した。試作した機器については、今後臨床評価を行っていく予定である。
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