研究課題
基盤研究(C)
角膜内皮細胞(CECs)は神経堤細胞(NCCs)から分化し、眼前房内の免疫寛容に重要と思われるが、その免疫学的機能についてはよく知られていない。今回の研究では、誘導効率にすぐれたiPS細胞由来NCCs (iPS-NCCs)を用いての免疫特性解析を中心に進めた。iPS-NCCsはin vitro実験系で免疫原性が低く、免疫抑制能があることがわかった。iPS-NCCsはT細胞の増殖と炎症性サイトカインの分泌を抑制した。iPS-NCCsはTGF-βを発現しており、TGF-βがT細胞活性の抑制に深くかかわっていた。細胞治療実用化を想定した場合に、NCCsの低い免疫原性と、免疫抑制能は有利と思われる。
眼科学