TNF誘発視神経障害モデルを用いて軸索変性の新しい機序を探求してきた。まず視神経障害においてIL-1 betaの上昇が確認できた。外因性thioredoxinによりこの上昇は抑制され、さらに軸索保護作用を示した。次にROCK阻害剤がオートファジーに関係するかを調べた。Ripasudilは視神経においてオートファジーを活性化し、軸索保護作用を示した。またautophagosomeの軸索内での上昇も電子顕微鏡所見で確認できた。最後にNFATc1に注目した。NFATc1の上昇がTNFモデルで観察された。またタクロリムスが軸索保護作用を示し、このNFATc1の上昇を有意に抑制したことを見出した。
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