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2015 年度 実施状況報告書

神経芽細胞腫予後良好因子の病態制御機構の解明と自然消退への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15K10921
研究機関広島大学

研究代表者

山岡 絵美 (福田絵美)  広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 研究員 (20403503)

研究分担者 栗原 將  広島大学, 大学病院, 医科診療医 (40724894)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードNeuroblasoma / 予後因子
研究実績の概要

予後良好因子候補遺伝子DHRS3, NR0B1, CYP26A1のcDNAを, DsRedpIRES2 DsRed-Express2 Vector (Clontech)にサブクローニングした(FF-NBCL).また, 遺伝子発現をノックダウンしたsiFF-NBCL clonesをpcDNA6.2-GW/EmGEP-miR systemを用いて作成し, 神経芽細胞腫細胞株(NH12, TGW, SK-N-SH)にリポフェクションにて導入し, G418, Blasticidinを処理して3週間のセレクションを行った.その後FACSCalibur(BD)にてDsRed+およびEGFP+の神経芽腫細胞を分取し, 安定発現株を樹立した これらの安定発現株中のDHRS3, NR0B1, CYP26A1は, Western Blotにて高発現していることが確認された. siFF-NBCL clonesでは予後良好因子候補タンパク質はもともと低レベルでしか発現しておらず, 導入後の発現量に優位差はなかった.これを用いColony Formation Assayを行うとFF-NBCL導入細胞ではコロニーサイズ, 形成効率は優位に低下し, 足場非依存的増殖能を失う傾向にあった. 次に, Growth Curve Assayで細胞の増殖能力を評価すると, NH12, SK-N-SHのFF-NBCLの(DHRS3, CYP26A1, NR0B1)の増殖速度の優位な抑制がみられた.これらを次世代RNA-seqによって遺伝子発現解析およびパスウェイ解析などを網羅的に行い, シグナル経路の検討を行った. パスウェイ解析の結果, DHRS3とCYP26A1はカノニカルパスウェイにおいてHepatic Fibrosis, 脂質代謝やセルサイクルなどに関連する遺伝子発現の変化がみられた. NR0B1では神経系疾患やCancerなどに関連していると示唆された.
現在は, Retro-X Tet-On Advanced Inducible Expression Systemを用いて, より高効率な形質導入を目指している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

来年度は動物実験であり、かなり時間がかかることが予想されるため、本年度の実験作業は前倒しにして進めていた。このため、本年度は概ね順調に進めることができた。

今後の研究の推進方策

in vivo 神経芽腫異所性移植で造腫瘍能力・転移能を検討:SK-N-SHはSCIDマウスでの異所性移植モデルでmetastatic behaberが報告されているので、 FF-NBCL clones, siFF-NBCL clones, NBCLを移植し造腫瘍能力、転移能力について、予後良好因子がどのように影響を及ぼしているかをMRIやin vivo 蛍光イメージャーで経時的に定量、解析する。
in vivo MYCN Tgマウス神経芽腫モデル、コンディショナルノックアウトマウスモデルでの予後良好因子群の検討: MYCN Tgマウスで自然発生するマウス神経芽細胞腫にin vivoトランスフェクションで予後良好因子が作用するかを検討する。また、予後良好因子群のコンディショナルノックアウト動物を作成し、MYCN Tgマウスと交配させ悪性度の高いモデルも作成し病態を解析する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、測定のための装置の使用料金や、必要な消耗品の試薬が年度末に立て込んだからです。

次年度使用額の使用計画

消耗品と機器使用のために使用します。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Functional analysis of three genes expressed in favorable neuroblastoma.2015

    • 著者名/発表者名
      Emi Yamaoka
    • 学会等名
      第38回 日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2015-12-01 – 2015-12-04

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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