研究課題
重症・難治性のリンパ管腫(リンパ奇形)は有効な治療法がなく、患者QOL改善のため世界中で新たな治療法開発が待たれている。我々はリンパ管腫切除組織より確立したリンパ管腫由来リンパ管内皮細胞株をマウスへ移植することによりヒトリンパ管腫モデル動物を得たが、これを元に既存のマウスde novoリンパ管腫モデルの生物学的特性を検討し、ヒトリンパ管腫発生の機序の解明及び新規治療への応用を模索する。既にヒトリンパ管腫由来細胞株の遺伝子発現プロファイル解析にて発見された遺伝子異常につき、両モデル動物を用いてその意義を検討する。現時点までに以下の成果を得ている。(1)リンパ管腫患者由来リンパ管内皮細胞株(Human lymphangioma-derived lymphatic endothelial cells, HL-LECs)の収集:手術による切除検体から新たに6株の初代培養細胞株を得た。(2)ヒトリンパ管腫モデル動物の確立:HostとしてNOGマウス、NOD/SCIDマウスを検討し、NOGマウスが適当であることを確認した。(3)3D in vitroリンパ管腫モデルの検討:ゼラチンを用いた in vitroの3Dリンパ管(リンパ管腫)モデルの最適化を検討し、いくつかの薬剤の効果を確認した。(4)治療に用いられているOK-432のリンパ管内皮細胞への直接的な影響を検討し、内皮細胞による取り込み、遺伝子発現プロファイルを検討した。これらは完全にまとめて論文化は済んでいないが、論文化とともに順次終了していく見込みである。
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