ヒト角化細胞に対して直前に表皮ブドウ球菌を添加した後に黄色ブドウ球菌で刺激したところ、炎症性サイトカインの産生が抑制された。マウスの耳介に死菌による皮下膿瘍を作製したところ、黄色ブドウ球菌による皮下膿瘍では膿瘍内の炎症細胞の細胞質内に核内タンパクの一つであるHigh Mobility Group Box 1(以下HMGB1)が強陽性発現していたのに対し、表皮ブドウ球菌による皮下膿瘍では発現がみられなかった。dsRNAであるpoly(I:C)を用いてヒHMGB1の還元型であるreduced-HMGB1を前投与することで、poly(I:C)による炎症誘導効果を抑制することが明らかとなった。
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