研究課題/領域番号 |
15K10971
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
後藤 順子 山梨大学, 総合研究部, 医学研究員 (60530102)
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研究分担者 |
阪田 治 東京理科大学, 工学部電気工学科, 准教授 (30391197)
松田 兼一 山梨大学, 総合研究部, 教授 (60282480)
森口 武史 山梨大学, 総合研究部, 講師 (60422680)
原田 大希 山梨大学, 総合研究部, 助教 (70597020)
針井 則一 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (80377522)
柳沢 政彦 山梨大学, 総合研究部, 医学研究員 (90597022) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 腸蠕動運動 / 経腸栄養 / 重症患者 |
研究実績の概要 |
ICU に入室した重症患者に対する早期経腸栄養が推奨されているが,心音や呼吸回数などのモニタリングと異なり,腸音のモニタリングシステムは全く存在しなかった.本研究は腸蠕動運動をリアルタイムかつ非侵襲的に可視化・定量化することができる世界初のモニタリングシステムである. 前年度は当該研究で用いたプロトタイプのモニタリングシステムを改良し,モニタや腸音センサーを小型化した.また,腸音数の経時的変化をより定性的に行いやすくするためモニタ画面を工夫し,腸音数の変化が連続48時間表示されるよう変更した.また,経腸栄養投与や薬剤投与などの治療介入を行った時に画面に直接マーキングが可能となるよう工夫した.平成27年度にすでにアクセプトされた本研究の原著論文が平成28年度にJournal of artificial organsの論文賞を受賞し,同年11月25日に日本人工臓器学会会場で受賞講演を行った.当該年度は改良したモニタリングシステムを用いて新たな臨床研究を開始した.本研究の目的は,腸音数の測定,及び腸音検出精度の評価である.また,IL-6血中濃度,血糖値,鎮静薬,鎮痛薬,昇圧薬と腸音数との関係を解析し,合併症の診断における有用性評価も合わせて行う予定である.本研究を通じて腸音検出の基本的手法を再検討し,その有用性を評価することで,重症患者の病態変化・疾患の発生予兆の検出技術の確立を目指す.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
腸音モニタリングシステムの改良に予想以上に時間がかかってしまい平成27年度に予定していた臨床研究を行うための倫理審査への書類提出が平成28年度にずれこんだため,本研究課題の進捗状況がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度に実施を予定していた臨床研究は平成28年度にスタートできている.今後は症例を増やしデータを蓄積することができると考えている.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が遅延し参加を予定していた学会に行くのをとりやめたため
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次年度使用額の使用計画 |
29年度の予算と合わせて国際学会参加費用に充てる予定である
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