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2015 年度 実施状況報告書

セプシス・外傷に対するリンパ球・好中球の生体反応からみた免疫学的病態解析法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K10979
研究機関大阪大学

研究代表者

清水 健太郎  大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379203)

研究分担者 高橋 弘毅  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30609590)
吉矢 和久  大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (40379201)
嶋津 岳士  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50196474)
池田 光憲  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60548444)
小倉 裕司  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70301265)
松本 寿健  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (70644003)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード全身性炎症反応 / インフラマソーム / セプシス / 外傷 / 制御性T細胞
研究実績の概要

セプシス・外傷に対するリンパ球・好中球の生体反応からみた免疫学的病態解析法の
確立について以下の研究を行った。
①免疫担当細胞の測定: 27人の全身性炎症反応患者を対象とした。方法は、Histopaque を用いて血液中の単球と好中球を分離した。分離した後に、細胞表面マーカーの抗体(CD3、CD4、CD8、CD16、CD56、CD19)で染色してフローサイトメトリーで計測した。CD8+T細胞は健常(n=11)と比較すると有意に低下した (median 21.4% vs. 34.0%, p<0.05)。また、CD4+T細胞およびCD19 細胞は健常人より増加する傾向にあった(40.5 % vs. 35%, 12.8% vs. 10.4% (患者群 vs. 健常群))。制御性T細胞を表すCD25+FoxP3+細胞は、患者群で健常群より有意に高値であった(median 3.9% vs.0.2%, p<0.05)。
②インフラマソームの測定: 24検体で測定が可能であった。インフラマソームの指標となるcaspase-1の産生は健常群と比較して有意に高値であった(median 80.9% vs. 43.5%, p<0.05)。
小括
以上の結果より、侵襲によりDanger Signalのひとつであるインフラマソームのカスケードが動いていることを確認した。血中のCD8+T細胞が減少しCD4+T細胞、B細胞が増加していることから、生体への感染および外傷等によるシグナルが生体応答を惹起し、Th1からTh2の方向へ免疫細胞が変化したことが考えられる。制御性T細胞はこの免疫機構の傾きのバランスをとるために増加しているのでないかと予想された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

特記すべきことなし

今後の研究の推進方策

来年度以降も詳細に解析し、発表・論文化へとつなげていく予定である。
課題としては、喀痰の免疫細胞を抽出を試みているがうまくとらえることができず苦慮しており、引き続き試みる方針である。

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公開日: 2017-01-06  

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