研究課題/領域番号 |
15K10997
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
武山 直志 愛知医科大学, 医学部, 教授 (00155053)
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研究分担者 |
宮部 浩道 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (90398363) [辞退]
野口 宏 愛知医科大学, その他部局等, 名誉教授 (20065569)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | angiopoietin 1 / tight junction |
研究実績の概要 |
血管透過性亢進をin vitroで検討する実験を開始している。すなわち、コラーゲンコート2重底ボイデンチャンバー(Cultrex;Pati S, PLoS ONE, 2011)にヒト肺動脈由来内皮細胞を単層に培養する。8時間後に40kD FITC-dextranを上層に加えその後30分間における下層へのdextran移行率を測定し内皮細胞透過性を評価している。上層には、VEGF, angiopoietin 1を加えることによりNETsの透過性に及ぼす影響を観察すしている。透過性亢進は遊離好中球にPMA添加にて惹起する。
tight junction、gap junction染色 単層に培養した内皮細胞に上記の処置を加えた後、2%パラホルムアルデイドで固定。ついでウサギVE-cadherin抗体(Cell Signaling)、マウス抗catenin抗体(Cell Signaling)で1晩反応後、Alexa 568抗マウス抗体、Alexa 488抗ウサギ抗体を2次抗体として反応させ、蛍光顕微鏡で観察する検討も同時に開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2重底ボイデンチャンバーを使用したアルブミンの透過率を確認するとともに、免疫組織染色法で、tight junction、gap junctionに形態学的な異常を示していないか確認中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後、形態学的に異状を認めた蛋白質の量が減少しているか否かをWestern blotting法で定量する予定である。蛋白量に異常が認められない場合、透過性亢進の生じた原因は、は一時的な機能異常によると推察できる。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度に施行予定であった研究の一部を平成29年度にまとめて行う予定であるため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
骨髄由来造血幹細胞、MSCsの輸注移植を進めるにあたり動物1)-3)および培養細胞4)を用いて、1) CD34+、MSCsの採取実験、2) 移植細胞の経時的追跡実験、3) 移植およびangiopoietin 1が実験的腹膜炎およびARDSモデルの血管透過性に及ぼす影響、4) 培養血管内皮細胞を用いMSCsおよびangiopoietin 1が透過性に及ぼす効果、を測定する予定である。
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