研究課題/領域番号 |
15K11025
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
菊池 憲一郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (80267260)
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研究分担者 |
池田 利恵 日本歯科大学東京短期大学, その他部局等, 教授(移行) (50168150)
那須 優則 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50130688)
高田 清美 (小池清美) 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (60307957)
堀江 哲郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (10508675)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | bFGF / 顎下腺 / 腺房細胞 / 膠原繊維 / 培養細胞 |
研究実績の概要 |
生後10週令マウスの顎下腺損傷モデルを作製し、損傷個所にbFGFを含浸させた吸収性生体ハイドロゲルを挿入し、腺組織の再生過程と損傷部位に用いる培養細胞について比較検討を行っている。投与群と非投与群との比較では、H-E染色に加えて アルシアン青(AB)染色、PAS染色、マッソン・トリクローム染色等の特殊染色を行い、回復過程を検討している。特に投与群では非投与群に比べて、投与後28日目で欠損部周囲から欠損部の中心にかけて、ABおよびPAS染色に陽性に染まる腺房細胞の出現とその周囲を取り囲むコラーゲン繊維を含む線維性結合組織の形成が顕著にみられた。アクアポリン5(AQP5)による免疫組織学的所見から、非投与群よりも投与群の腺房細胞の内腔の細胞膜で著明な陽性反応がみられた。このことは、bFGF投与により、腺房細胞や線維性結合組織の出現とともに、水分泌機能にも影響を与えていることが示唆された。今後はこれらの関連性について引き続き検討していく予定である。また、RSMG-1細胞等の培養は、培地や培地に添加される物質の濃度の検討を引き続き行い、移植に向けた適切な培養条件の構築を行く。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
私的なことであるが、昨年度は予想外の父の介護と死去に見舞われたため、特に培養細胞を用いた実験に大幅な遅れが生じてしまっている。今回の期間延長の承認をいただき、その点の遅れを取り戻していく。
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今後の研究の推進方策 |
bFGF投与により、腺房細胞や線維性結合組織の出現とともに、水分泌機能にも影響を与えていることが示唆されたことから、今後はこれらの関連性とRSMG-1等の培養に関して、引き続き行い、移植に向けて取り組んでいく。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 培養細胞における培養条件の再度の見直しと私的事由から進捗状況に遅れを生じたことが、使用額に変更が生じた理由である。 (使用計画) 私的事由が解消したことと、計画で記載したように培養に関する条件が定まることで進めていけると考えている。
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