胎仔マウス唾液腺は、上皮と間葉との相互作用によりその発生が進行する。これまでの研究により、マイクロRNAが間葉から上皮へと輸送されるシグナル分子であることが示唆された。唾液腺の間葉からマイクロRNAが輸送された場合、輸送先の上皮では複数のRNAが標的となりうる。そこでは何らかのRNAネットワークが形成されると仮定でき、その存在を実証することを目的とした。組織間のマイクロRNA輸送を抑制したところ、27種類のRNAの発現上昇がみられ、これらはRNAネットワークの一端を構成していることが示唆された。
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