研究課題/領域番号 |
15K11061
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
近藤 久貴 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40469002)
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研究分担者 |
友寄 大介 (兒玉大介) 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (40549979) [辞退]
戸苅 彰史 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80126325)
平居 貴生 愛知学院大学, 薬学部, 准教授 (80389072)
浜村 和紀 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (00422767)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 骨細胞 |
研究実績の概要 |
骨代謝はメカニカルストレスに応答する。骨細胞は骨組織においてメカニカルストレスのセンサー的役割を担うことが示唆されている。また、骨組織中には感覚神経、交感神経系などの神経線維が分布している。本研究の目的は、骨代謝で重要な役割を担う骨細胞に着目し、交感神経系による骨代謝制御に骨細胞がどのように関与するか検討することである。私たちはこれまでに、矯正歯科治療による歯の移動に交感神経β受容体シグナルが関与することを示した。しかしながら、α受容体シグナルが歯の移動に影響するか否かいまだ調べられていない。そこで、α受容体シグナルが歯の移動に関与するか検討した。歯の移動に伴い、歯周組織中の交感神経、感覚神経系の分布に変化が生じること、また、破骨細胞活性、歯の移動量に骨細胞のα受容体シグナルが関与する可能性が示唆された。さらに、骨細胞様細胞MLO-Y4、骨芽細胞用細胞MC3T3-E1およびマウス骨組織における交感神経受容体の発現を調べたところ、マウス骨組織、および骨細胞にはα1A受容体、α1B受容体、α1D受容体、β1、β2受容体が全て発現していた。一方、骨芽細胞にはα1B受容体、α1D受容体、β2受容体は発現していたが、α1A受容体、β2受容体は発現していなかった。つづいて、α受容体、β受容体を介したシグナルが骨代謝調節機能に関与するか検討したところ、 骨細胞のα受容体はβ受容体同様にRANKL発現に影響することが明らかとなった。以上、矯正力による歯の移動に骨芽細胞や骨細胞のα受容体やβ受容体を介したシグナルが、関与することが示唆された。
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