自己免疫疾患モデルマウスであるMRL/lprマウスに緑茶カテキンを投与して、その影響を調べたところ、①唾液分泌促進に関与するaquaporin 5 (AQP5)の顎下腺・腺細胞apical siteでの発現、②AQP5の発現促進因子であるPKAの顎下腺での発現が、非投与マウスより有意に増大していた。一方、③AQP5の産生を阻害する活性型 NF-κB の発現、④NF-κB の活性化を促進するJNKおよびHMGB1とそのreceptorであるRAGE の発現が、顎下腺で非投与マウスより有意に減少していた。我々の結果から、緑茶カテキンが自己免疫唾液腺炎において、唾液分泌を刺激する可能性が示唆された。
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