本研究ではオーダーメイド歯髄選択血流計を試作し、血流検出に基づく新しい歯髄診断法を確立することであった。まず歯髄血流によって生じるドップラーシフトのパワースペクトラムと血流信号の同時表示を行なうことができる歯髄専用血流計を試作した。試作器は歯髄で15KHz以下のドップラーシフトを示し、脈動性の成人の歯髄血流を検出することができた。この結果は個人に適合した測定が可能であることを示唆した。 緑色レーザーのヒト歯髄ドップラー血流測定光源としての有用性の検証も行った。緑色レーザーを光源として血流測定を行い、歯髄からは明瞭な血流信号検出には至らなかったが、指尖からは血流を検出することができた。
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