研究課題/領域番号 |
15K11136
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
武藤 徳子 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (40510433)
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研究分担者 |
石井 信之 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20163610)
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 歯学 / 再生医学 / 細胞・組織 |
研究実績の概要 |
本研究は、MTAによる直接覆髄が感染歯髄に対しても有効に働き、歯髄幹細胞/前駆細胞の分化を促進するのか、水酸化カルシウム製剤と比較して感染歯髄におけるMTAによるデンティンブリッジ形成効果を検証し、オステオポンチン(OPN)の機能に着目して、そのメカニズム解明を目的とする。感染歯髄に対するMTAの効果を幹細胞生物学的な側面から捉える独創的な試みであり、MTAの生体機能性材料としての有用性を解明すると考えられる。 今年度は、感染歯髄へのMTA直接覆髄実験を行った。深麻酔下で6週齢マウスの両側上顎第一臼歯咬合面に1級窩洞を形成し、露髄させ24時間口腔内環境に露出させ、歯髄感染モデルを作製し、引き続き窩洞内の残渣を除去・洗浄後左側には歯髄感染後覆髄をせずグラスアイオノマーで仮封したものを対照群とし、右側にはMTAを充填し、グラスアイオノマーセメントで仮封した。窩洞は髄床底まで開放した。術後1日から2週間後にマウスを麻酔下で固定し、歯髄治癒過程を解析した結果、歯髄組織に膿瘍形成まではされないものの、治癒過程の遅延が認められる個体もあり、実験的歯髄炎の作製自体は、動物実験においてすでに確立されていることから、歯髄組織治癒過程のコントロールを今後検討していく辺く、実験系を検討していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、感染歯髄へのMTA直接覆髄実験を行った。深麻酔下で6週齢マウスの両側上顎第一臼歯咬合面に1級窩洞を形成し、露髄させ24時間口腔内環境に露出させ、歯髄感染モデルを作製し、引き続き窩洞内の残渣を除去・洗浄後左側には歯髄感染後覆髄をせずグラスアイオノマーで仮封したものを対照群とし、右側にはMTAを充填し、グラスアイオノマーセメントで仮封した。窩洞は髄床底まで開放した。術後1日から2週間後にマウスを麻酔下で固定し、歯髄治癒過程を解析した結果、歯髄組織に膿瘍形成まではされないものの、治癒過程の遅延が認められる個体もあり、実験的歯髄炎の作製自体は、動物実験においてすでに確立されていることから、歯髄組織治癒過程のコントロールを今後検討していく辺く、実験系を検討していく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
MTAを用いた覆髄実験での試料は脱灰後通法に従いパラフィン及び凍結切片を作製し、象牙芽細胞分化マーカー(ネスチン)、OPN、細胞増殖活性マーカー(Ki67)、樹状細胞マーカー(class II MHC・CD11c)、血管内皮マーカー(CD31)、神経マーカー(PGP9.5)に対する免疫組織化学を行う。さらに、アポトーシス染色(TUNEL法)、in situハイブリダイゼーション(ISH)法またはRT-PCR法にてDspp、Opn、硬組織形成細胞マーカー(ALP)、Ⅰ型コラーゲン(col 1a1)、幹細胞マーカー(Oct3/4)、細胞増殖マーカー(Cyclin D1)、アポトーシスマーカー(Caspase 3)遺伝子発現を解析する。 同様の実験を胎生期BrdUラベリング法を用いた個体に行う事で、ラベルした細胞の動態を解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
MTA覆髄実験モデル作成途中に研究代表者の負傷に伴い実験が遅延したため、使用予定の抗体および実験動物の購入も遅滞したため。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度実施予定であった免疫組織化学、ISH法、RT-PCR法に必要な消耗品の購入に使用予定である。
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