本研究では、ポリフェノール光照射殺菌法を新しい口腔ケアの手法として応用することを最終目標として基礎試験を行った。殺菌試験では、Streptococcus mutansのバイオフィルムを対象とした。ポリフェノールの代表として、カフェイン酸、クロロゲン酸、プロアントシアニジンを用いた。その結果、カフェイン酸が最も強い殺菌作用を示すことが分かった。ハムスターを用いたin vivo試験では、本殺菌法が口腔粘膜に対して軽度の刺激性を有することが分かった。従って、本殺菌法を臨床応用するためには、今後、殺菌作用と安全性の観点から殺菌処理条件を詳細に検討する必要がある。
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