研究課題/領域番号 |
15K11156
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中野 環 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (40379079)
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研究分担者 |
山西 康文 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (20734015) [辞退]
小野 真司 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 医員 (50573739)
矢谷 博文 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (80174530)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | インプラント / CBCT / 骨造成 / 軟組織造成 |
研究実績の概要 |
従来のCBCTを用いたインプラント周囲組織の評価方法に模型のスキャンデータを組み込むことで、現在まで不可能であった術前から定期検診時までのインプラント体周囲組織の一連の経過を評価することが可能となり、それにより審美的なインプラント体周囲組織を獲得するために必要な術前の診断方法、術式選択の指標を確立することが本研究の目的である。 平成27年度から収集を行った患者データの分析を平成28年度から継続して行い、前歯部インプラント治療に伴う骨および軟組織造成術によりインプラント周囲にどの程度の組織が獲得されたのかを定量的に評価を行った。 それにより遅延埋入時では骨および軟組織造成術により平均1.4mmの組織の厚さを獲得できたこと、抜歯即時埋入では骨造成により唇側に1.8mm以上の骨幅が獲得されるが、術前の粘膜外形を維持するためには骨造成術に加えて軟組織造成術を併用することが必要であることが示された。 以上の結果をもとに、遅延埋入では術前の組織の不足量をもとに、抜歯即時埋入では粘膜外形を維持する必要性をもとにして、術前診断時に埋入術式を選択する際の基準を提案することができた。 以上の研究結果をもとに国内外での学会発表(国内1回、海外2回)およびシンポジウムでの講演を行い、海外雑誌への論文作成の準備を現在行っている。本研究結果を広く社会、国民にも公開することで、審美的かつ機能的に長期的に安定したインプラント治療が浸透する一助になると考えられる。
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