研究課題/領域番号 |
15K11160
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
土井 一矢 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 助教 (80444686)
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研究分担者 |
岡崎 洋平 広島大学, 病院(歯), 助教 (00706898)
日浅 恭 広島大学, 病院(歯), 講師 (60304432) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | PTH / 骨粗鬆症 / 骨質 |
研究実績の概要 |
今年度は副甲状腺ホルモン(PTH)の間歇投与およびポリリン酸吸着人工骨(インテリジェント人工骨)のステロイド性骨粗鬆症条件下における骨欠損部の骨形成および骨質改善の評価を行い,骨再建効果の有用性を検討した. ニュージーランドホワイトラビット20羽に卵巣摘出を行い,4週間副腎ステロイド(メチルプレドニゾロン)を投与し,ステロイド性骨粗鬆症モデルを製作した.同動物の両側大腿骨に規定の骨窩(直径3mm,深さ:5mm)を形成し連通多孔性ハイドロキシアパタイトおよびインテリジェント人工骨をそれぞれ埋入した.10羽にはPTHを4週間間歇投与を行い,のこり10羽には同条件にて生理的食塩水の間歇投与を行った.埋入2および4週後に組織ブロックを採取し,マイクロCTによる観察,脱灰標本を作製しヘマトキシ・エオジン染色を行い組織学的および組織形態計測として骨欠損部の新生骨面積率測定を行い骨形成状態を評価した. 組織所見において,いずれの群においても周囲から連続する骨組織が観察され良好な骨伝導が観察された.特にインテリジェント人工骨およびPTH投与群では他の群と比較して材料中心部においても骨組織が観察され,また材料外周に位置する骨髄組織周囲においても皮質骨領域から連続している骨梁構造が顕著に観察できた. 以上より,ステロイド性骨粗鬆症条件下においてインテリジェント人工骨およびPTH投与群は有意に骨形成促進効果示し,また骨質改善効果を持つことが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の予定とおり,動物実験を遂行し想定する骨形成促進効果の確認が達成できた.
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今後の研究の推進方策 |
H29年度は前年度に行った動物実験モデルを元にインプラント埋入を行い,埋入されたインプラントの支持能の評価を周囲骨質および骨形成状態の評価を行い検討する.
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