研究課題/領域番号 |
15K11174
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
上田 貴之 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (20366173)
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研究分担者 |
竜 正大 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (20549985)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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キーワード | 有床義歯 / 老年歯学 |
研究実績の概要 |
一般的に床用レジンは熱や乾燥により寸法変化を起こすとされているが、二酸化チタンコーティングを行う上で施される加温処理による義歯床用レジンへの影響は検討がなされていない。そこで我々は今回、二酸化チタンコーティングを行う上で施される加温処理による義歯床用レジンの寸法変化を検討することを目的として、研究を行うこととした。 石膏製無歯顎模型[G2-402](NISSIN)上に床用レジンの義歯床用レジン (アクロンNo.3、GC)を用いて、厚さ約1.5mmの基礎床形態の実験床を計6個製作した。模型後縁より約1cmトリマーで削り、左右床辺縁部、左右歯槽頂部、口蓋正中部の5ヶ所に印をつけた。 製作した実験床を模型に戻し、実体顕微鏡を用いて5ヶ所の模型と実験床間の距離(浮き上がり量)を測定した(処理前)。その後実験床にプライマー2秒間吹き付け後、70℃にて10分乾燥、二酸化チタンコート材2秒間吹き付け後、70℃にて10分乾燥という処理を施した後、実験床を模型に戻し、5ヶ所の浮き上がり量を測定した(処理直後)。その後、蒸留水に浸漬保管し、保管後14日後の時点で各群の5ヶ所の浮き上がり量を測定した(水浸漬14日後)。 結果、処理前と処理直後の比較では口蓋中央部の浮き上がり量に有意差を認めたが、処理前と水浸漬14日後の口蓋中央部の浮き上がり量には有意差を認めなかった。したがって、乾燥工程により一時的な変形が見られるものの、その後の吸水により変形が緩和されることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
追加での採択であったため、内定時期が通常より半年以上遅かった。そのため、研究調書に記載の計画より遅れているが、来年度末までには計画通りに進捗できるものと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度後半分と平成29年度分の計画を、平成29年度中に終了できるように計画を変更し、実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
追加での採択であったため、内定時期が通常より半年以上遅かった。そのため、研究調書に記載の計画より遅れているため
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度末までには、計画通りに進捗できるものと思われる。
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