研究課題/領域番号 |
15K11189
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 華織 北海道大学, 大学病院, 助教 (40281828)
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研究分担者 |
山口 泰彦 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (90200617)
横澤 宏一 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20416978)
前澤 仁志 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (80567727)
箕輪 和行 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (30209845)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 咬合違和感 / 脳磁図 / SPM解析 / 歯根膜 |
研究実績の概要 |
本研究は咬合接触状態の知覚に携わる口腔顔面領域の感覚受容器に刺激を与えた場合、中枢のどの領域でどのように反応するかについて、刺激を与える前と後における変化を頭部MRI画像を重ね合わせて比較することで明らかにすることである。計測には非侵襲的で優れた空間・時間分解能を有する脳磁図(Magnetoencephalograph: 以下MEG)を使用し、得られた計測データについて周波数分析を行うと同時に、MRI画像が異なる複数の脳活動を比較するために個人差のある脳の形態を標準脳形とする手法を用いる解析= Statistical Parametric Mapping(以下 SPM)を応用することとした。また、計測時に刺激に対する被験者の主観的評価としてVAS(Visual analogue scale)を用いた。個人差のある口腔内知覚閾値を個人解析と集団解析することにより、知覚に対する主観的評価を相対的・定量的評価することを目的としてきた。初年度に確認したMEG計測条件に基づき、刺激前の閉眼・覚醒・安静時に認められるα周波数帯で確認されるピークパワー値を示す部位について、周波数分析から得られた刺激時に低下が示された部位が、MRI画像を用いるSPM解析でも画像上では同様な部位で観察される傾向が確認できた。しかし、計測データの定量的評価を行うために必要な各被験者内の反応部位間の差の比較方法は確立できていない。引き続き、活動部位について詳細な検討を行う。 一方、主観的評価として記録した刺激時のVASと周波数分析による刺激時のパワー値との相関関係の有無については分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
各計測データの統合方法と取得データの統計学的分析ツールの選定に時間を要し、分析が終了していないため。
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今後の研究の推進方策 |
MEG計測データの周波数分析、MRI画像を含んだSPM解析をもとに、被験者個人内の各反応部位間の比較分析方法の確立につながる情報収集を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 技術補助員の任期事情により、予定していた人件費や計測機器使用料等に残高が生じた。また,分析も遅延しており研究成果発表に至らず残額が生じた。 (使用計画) 取得データの統計学的分析に必要なツールの追加を行い、分析を行う。
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