本研究の目的は、優れた審美性と機械的性質を有する新規ノンメタルクラスプデンチャー(NMCD)材料を開発することであった。本研究では、NMCDに応用するため、グラスファイバーとポリプロピレン樹脂から構成されるグラスファイバー強化熱可塑性プラスチック(GFRTP)を射出成形によって作製した。また、それらの曲げ特性や色調安定性などの特性が評価された。結果として、ファイバー含有量10~20 mass%で顔料2 mass%添加のGFRTPは、NMCDとして十分な審美性と剛性を併せ持つことが示された。このことから、作製されたGFRTPはNMCDに適した素材となることが期待される。
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