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2015 年度 実施状況報告書

より均一な口腔粘膜上皮前駆/幹細胞による凍結培養粘膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K11239
研究機関新潟大学

研究代表者

小山 貴寛  新潟大学, 医歯学系, 助教 (30444178)

研究分担者 芳澤 享子  新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60303137)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード組織工学 / 凍結培養粘膜 / 口腔粘膜上皮前駆・幹細胞
研究実績の概要

【目的】これまで私たちはティッシュエンジニアリングの手法を用いた凍結培養粘膜の治癒機転に関する研究を行い、凍結保存後の上皮細胞による凍結培養粘膜が従来のものと比べ口腔粘膜の再生能力がやや劣ることを明らかにした。そのため細胞の大きさが20μm以下の増殖能の高い均一な上皮細胞集団をナイロンメッシュ法により選別した後に凍結保存し凍結培養粘膜の作製を試みたが、従来のものと治癒機転に大きな差がないことが示唆された。そこで、本研究ではさらに細胞の大きさだけではなく、magnetic cell sortingにより細胞マーカーを用いて、増殖能の高い均一な細胞集団である口腔粘膜上皮/幹細胞の選別を行った後に凍結保存を行い、それらから作製した凍結培養口腔粘膜の粘膜再生能および再生機構を、従来の手法と細胞で作製したものと比較しその有用性を明らかにすることである。【材料と方法】口腔外科外来小手術時に同意の得られた患者の余剰口腔粘膜を採取、上皮細胞を培養し20μmの孔を有するナイロンメッシュを用いる方法、magnetic cell sortingを用いた方法で小型細胞集団を選別(Izumi K, JDR 2007)細胞増殖能につき検討を行う。【結果】細胞の増殖が従来の方法では行えず、細胞増殖能の検討を行う以前に、培養方法(トリプシン、培地に含む抗生剤の濃度変更)の変更が必要となり、上皮細胞の培養方法を確立する必要が生じた。方法を変更した後上皮細胞の培養は可能となった。【考察および今後の展望】新たな培養方法を確立し、今後の実験を遂行することが可能となった。今後は細胞の選別と培養粘膜の作製を早急に検討を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上皮細胞の培養方法の変更が必要となり、検討予定の増殖能、magnetic cell sortingによる細胞分離が行えなかったため、計画より遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

今後は早急に、ナイロンメッシュ法とmagnetic cell sortingによる均一な細胞集団の選別を行い、凍結保存を行うとともにその細胞の増殖能の検討を行う。またそれらの細胞を用いて、培養粘膜作製を行うことにより、予定に追いつき次年度の計画に移ることが可能となる。

次年度使用額が生じた理由

上皮細胞の培養方法確立が急務となり、magnetic cell sortingを行うことができず、予定されていた細胞の分析を行うことができなかった。また、それらの方法により分離された口腔粘膜上皮・幹細胞による培養粘膜作製が行えなかったため、研究を予定通りに遂行できておらず、次年度使用額が生じる結果となった。

次年度使用額の使用計画

前年度購入予定であったmagnetic cell sortingを行うための機器購入、また、それらの方法により分離された口腔粘膜上皮・幹細胞の分析に使用する試薬の購入、その細胞を用いた培養粘膜作製を行うための試薬を購入するために使用を行う予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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