口腔扁平上皮癌(OSCC)は口腔領域で最も一般的な悪性腫瘍の1つである。現在の治療戦略にもかかわらず、生存率は数十年間改善されていない。したがって、OSCCの治療への新しいアプローチを開発することが重要である。エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)は緑茶の主成分であり、数種類の癌細胞の増殖を抑制することが示されている。今回我々は,OSCCを標的とするEGCGの治療的可能性について評価した。 in vitro実験では、EGCGはHSC-3細胞の生存率を時間および用量依存的に抑制した。細胞周期分析は、EGCGが腫瘍細胞のG1期停止を誘導することを示した。アポトーシスは、アネキシンVおよびヨウ化プロピジウム染色、カスパーゼ3および7活性のアッセイ、ならびにTdTを介したdUTPニックエンドラベリング(TUNEL)染色によって調べた。 EGCGによる処理は、カスパーゼ3および7の活性、ならびに対照細胞と比較してアポトーシス細胞の割合を有意に増加させた。マウスでのin vivoのヌードマウス移植実験において、EGCG処置は、体重減少なしで,対照群と比較して、腫瘍サイズの45.2%の減少をもたらした。 in vivo細胞増殖およびアポトーシスは免疫組織化学的Ki-67染色およびTUNEL染色によって評価した。 EGCG治療群と対照群の間にKi-67発現に有意差があり、EGCG治療群のアポトーシス細胞の割合は対照群のそれより有意に大きかった。これらの結果は、EGCGが in vitroおよびin vivoで細胞周期の進行およびアポトーシスに影響を及ぼすことによって細胞増殖を有意に阻害することを示した。我々の調査結果はEGCGが口腔癌治療への新しいアプローチとして臨床応用を持つかもしれないことを示唆した。
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