生体における細胞死には、ネクローシス、アポトーシスに加えオートファジーを介した細胞死が存在する。safingolはcaspase非依存的にアポトーシスを誘導するが、オートファジーに関しては十分に研究されていない。ヒト口腔扁平上皮癌細胞をsafingolで処理すると、アポトーシスならびにオートファジーが誘導された。safingolとオートファジー阻害剤の併用にて、safingol単剤よりもアポトーシスは増強されたことから、オートファジーは細胞生存に働いている可能性が示唆された。口腔癌の治療において、safingolと併用する薬剤として、オートファジー阻害作用を有する薬剤が有用と考えられる。
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