研究課題
マウスにおいて、卵巣摘出処理、ビスフォスフォネート投与およびテリパラチドの投与が、Tリンパ球分画に影響を与えることが明らかになった。マウス大腿骨骨髄では、卵巣摘出や、ゾレドロネート投与によりCD3陽性細胞が減少する。テリパラチド投与は、卵巣摘出や、ゾレドロネート投与により減少したCD3陽性細胞を増加させる効果がある。また、ラット下顎新生骨において、ゾレドロネート投与は、BMD(Bone mineral density)においてコントロールと有意差を認めないにもかかわらず、ミネラル/マトリックス比(mineral/matrix ratio) は有意に増加させ、下顎新生骨において過剰な石灰化を示すことがわかった。一方で、ゾレドロネート投与は、結晶化度(crystallinity)を低下させ結晶格子の配列に関与し、結晶構造の完全性を低下または結晶の成熟を妨げる可能性を示した。またB-type carbonate substitutionは、コントロールと有意差を示さず、ゾレドロネートはPO43-のCO32-置換を引き起こさないことが示唆された。またゾレドロネート投与によりプロテオグリカン含有率(relative proteoglycan content)が低下しており下顎新生骨においてアパタイト形成に適した環境を誘導する一方で 、コラーゲン構造の完全性(collagen structural integrity)は減少することがわかった。本研究より、齧歯類にたいしてゾレドロネート投与はTリンパ球分画および下顎新生骨の骨ミネラルおよび骨マトリックス,すなわち材料特性に影響を与えることを明らかにした。
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