研究課題/領域番号 |
15K11274
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
Bhawal Ujjal 日本大学, 松戸歯学部, 助教 (50433339)
|
研究分担者 |
谷本 圭司 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (90335688)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 転写因子DEC1 / 転写因子DEC2 / 転写因子Twist1 / 口腔扁平上皮癌 / 上皮間葉移行 |
研究実績の概要 |
1.ヒトTwistプロモーターはヒトゲノム由来DNAを鋳型として、プロモーター領域に設定したプライマーを用いてPCRを行ない、得られたPCR産物をベクターに導入した。E-box結合領域の変異体は、QuickChange site-directed mutagenesis kit (Stratagene) によって変異導入用プライマーをそれぞれ用いて作製した。 2.レポーターコンストラクトおよび一過性細胞発現コンストラクトはLipofectamine PLUS (Invitrogen) によってHEK293 細胞に導入した。トランスフェクション24時間後、細胞は PBSで洗浄、Passive Lysis Buffer (Promega) を用いて溶解し、Dual-Luciferase® Reporter Assay System (Promega) によってホタルおよびウミシイタケルシフェラーゼ活性を測定した。 3.遺伝子導入24時間後に、同細胞からRNAおよびタンパクをmiRNeasy Mini Kit (Qiagen) を用いて抽出した。RNAは逆転写酵素でcDNAを合成後、DEC1, DEC2, Twistおよびβ-actin特異的TaqManプローブを用いてQuantStudio 6 Flexリアルタイム PCR システムにより定量化した。タンパク抽出にはRIPA Lysis Buffer (Pierce) を用いた。DEC1, DEC2およびTwistタンパク質の発現はWestern blot法で検討した。 4.ヒストンや非ヒストンタンパク質とDNAをクロスリンクするために、細胞や分離組織をホルムアルデヒドで固定した。可溶化後、クロマチンを酵素/ ソニケーション (Bioruptor UCD-250、Cosmo Bio)で断片化した。脱クロスリンク後、DNAを分析用に精製した。ChIPで得られたDNAはスタンダードまたは定量的PCRで分析した。 5.ヒト口腔扁平上皮癌組織のパラフィン切片を用いてDEC1、DEC2、およびTwistの免疫組織化学染色を行い、臨床病理学的因子との関連を検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒトTwistプロモーターのクローニングと変異体の作成はうまくいったため、クロマチン免疫沈降法(ChIP)により転写因子、DNA修復タンパク質の結合の解析も可能になり、DEC-Twist分子制御機構の解明に着目できる。
|
今後の研究の推進方策 |
(1) C57BL/6、DEC KOマウスを用いて癌転移モデルを作製する。 (2) フローサイトメトリー法によりNK細胞の動態、活性化マーカーの発現を確認する。 (3) in vivoおよびin vitroにおいてTwistの概日リズム解析する。
|