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2017 年度 実施状況報告書

口腔癌における腫瘍内不均一性の形成機序と評価法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K11288
研究機関大阪大学

研究代表者

鵜澤 成一  大阪大学, 歯学研究科, 教授 (30345285)

研究分担者 坂本 啓  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (00302886)
茂櫛 薫  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60569292)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード口腔 / 癌 / 不均一性 / ゲノム
研究実績の概要

近年数々の分子標的薬の臨床応用により、癌治療は新たな転換期を迎えている。口腔領域においても抗EGFR抗体であるセツキシマブの適応により、治療成績の飛躍的な改善が期待されている。しかしながら、driver oncogeneを標的とした薬剤に関しても耐性獲得の報告がなされており、その背景には「癌の不均一性」という大きな問題が存在する。そのため、今後、新たな創薬研究に際しては、癌組織という複雑な細胞集団における不均一性の正確な評価が求められる。本研究では口腔癌の「正常→上皮性異形成→癌」という発癌過程における不均一性の評価法の開発を図り、口腔癌の個別化医療への応用を試みる。
口腔癌の正常上皮→白板症(上皮性異形成)→浸潤癌という多段階発癌過程での組織を構成する細胞クローンの変化を追跡する目的に、各過程での臨床検体のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)サンプルを対象に、SNPs arrayを用いたコピー数の変化を指標に不均一性の評価を試みた。舌癌原発巣と同一患者に生じたリンパ節転移巣に生じているゲノム変化をSNPsアレイを用いて解析し、E2F遺伝子がリンパ節特異的にコピー数が増加しており、タンパクレベルにおいても舌原発巣に比較して有意にリンパ節転移巣では発現が亢進していることを見出し、報告した。今年度は、口腔癌リンパ節転移巣で被膜外浸潤を呈する症例を対象とし、転移リンパ節のさまざまな状況と臨床的因子の相関性について解析し、リンパ節の大きさが小さな症例のほが、大きな症例に比較して再発しやすく、経過が不良であることを見出し報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究最終年度途中で研究代表者が東京医科歯科大学から大阪大学に異動となり、一時研究が停止したため。

今後の研究の推進方策

研究期間を1年延長し、研究の体制を再度構築し、期限内に研究を完遂する予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者が東京から大阪に異動し、研究が一時中断したため。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Small size of metastatic lymph nodes with extracapsular spread greatly impacts treatment outcomes in oral squamous cell carcinoma patients.2018

    • 著者名/発表者名
      Michikawa C, Izumo T, Sumino J, Morita T, Ohyama Y, Michi Y, Uzawa N
    • 雑誌名

      Int J Oral Maxillofac Surg

      巻: S0901-5027(17) ページ: 31724-1

    • DOI

      10.1016/j.ijom.2017.12.007.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] First signs of late-presenting cervical lymph node metastasis in oral cancers during follow-up.2017

    • 著者名/発表者名
      Sumino J, Uzawa N, Ohyama Y, Michi Y, Kawamata A, Mizutani M, Yamashiro M.
    • 雑誌名

      Int J Oral Maxillofac Surg.

      巻: 46(6) ページ: 676-681

    • DOI

      10.1016/j.ijom.2017.02.006. Epub 2017 Mar 2.

    • 査読あり
  • [学会発表] 口腔癌術後の頸部リンパ節の経過観察の標準化への検討2017

    • 著者名/発表者名
      炭野淳、鵜澤成一、大山厳雄、道泰之、川俣綾、水谷美保、山城正司、山口聰
    • 学会等名
      第41回日本頭頸部癌学会
  • [学会発表] 再発・転移口腔癌におけるセツキシマブ併用化学療法の有効性に関する多施設共同観察研究2017

    • 著者名/発表者名
      柳本惣市、梅田正博、桐田忠昭、山下徹郎、平塚博義、横尾聡、丹沢秀樹、鵜澤成一、柴原孝彦、太田嘉英、栗田浩、大倉正也、浜川裕之、楠川仁悟、藤内祝
    • 学会等名
      第41回日本頭頸部癌学会

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公開日: 2018-12-17  

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