【背景】口腔扁平上皮癌(OSCC)おけるmiRNA発現の臨床的意義は不明なため、OSCC患者における循環miRNA発現を調査した。【方法】当科で治療を行い、血液サンプルが得られたOSCC患者55例を対象とし、血清中のmiR-1290をリアルタイムPCRで調べた。全例CRT 30Gyを施行した後に根治的手術を施行した。【結果】miR-1290発現量は分化度、CCRTの病理学的治療効果、再発の有無と有意に相関し、miR-1290発現量は患者予後とも相関した。【結論】循環マイクロRNAであるmiR-1290は、OSCC患者のCRTの治療効果予測と予後予測の有用なバイオマーカーとなる可能性がある。
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