研究課題/領域番号 |
15K11312
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤村 和磨 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (30252399)
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研究分担者 |
田村 佳代 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (20378714) [辞退]
中尾 一祐 京都大学, 医学研究科, 助教 (40599932)
山口 昭彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (50423942)
園部 純也 京都大学, 医学研究科, 講師 (50464219)
別所 和久 京都大学, 医学研究科, 教授 (90229138)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | LYDEX |
研究実績の概要 |
I. 昨年度はLYDEXの精製および硬化時間、柔軟性、自己分解時間の調整を行い、硬化時間は60-120秒(平均110秒)に調整した。自己分解速度は、ポリリジンに無水酢酸を添加するが、1.7%の濃度で約1週間で調整した。柔軟性に関しては、材料自体が脆い性状であり、柔軟性を自在に改善できる条件を見出すことが出来なかった。これは次年度に継続して行うことにする。 II. 生物検定 実験1 「口腔粘膜欠損への創保護材としての有用性の検討」では、顎骨上の粘膜をを除去して、骨を露出させて、その欠損部にLYDEXを充填した。昨年の予備実験では、LYDEXが剥がれず、充填後7日間の付着率は60%(6/10例)であったが、本年度の本実験では付着率が43%(3/7例)に低下したため、実験を中断して、手技の変更を検討した。粘膜除去後の骨面に直径2mmラウンドバーで、小窩(約直径2mm)を形成し、そこにLYDEXを充填した。この手技では付着率が83%(5/6例)に向上したため、この手法を採用した。現在、本実験を継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上述のように、昨年度の実験で実験方法を変更し、対策案に対する試験的実験を行っていたため、研究計画の予定進捗より若干遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成27-28年度の計画では、LYDEXの柔軟性試験で、柔軟性の調節と評価方法に問題があり見つかり、この実験のみ中止をして、再検討をおこない試験を行っているが、新しい手法を作り出すことはできない状況である。そのため、この実験のみ本研究から削除して、残りの研究を完了する計画にした。 平成29年度は、上述の実験に加えて、計画のLYDEXの瘢痕拘縮抑制作用の検討も行う予定である。すなわち、粘膜欠損部のみ形成して放置したものと、LYDEX充填をしたものとの粘膜拘縮の程度を評価する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度はLYDEXの精製および硬化時間、柔軟性、自己分解時間の調整を行い、硬化時間は60-120秒(平均110秒)に調整した。しかし、柔軟性に関しては、材料自体が脆い性状であり、柔軟性を自在に改善できる条件を見出すことが出来なかった。これは次年度に継続して行うことにしたため、この実験のみできていないため、繰り越しになっている。また、生物検定での 実験1 「口腔粘膜欠損への創保護材としての有用性の検討」の途中の実験方法に問題があり、本年度は施行できなかったため、この実験費も繰り越しになっている。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度計画のLYDEXの瘢痕拘縮抑制作用の検討を予定通り行うが、本年度の柔軟性に関しての実験および生物検定での実験「口腔粘膜欠損への創保護材としての有用性の検討」を併せて行い、研究費を使用する計画である。
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