研究課題/領域番号 |
15K11348
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
二階堂 まりこ (梅田まりこ) 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (40707618)
|
研究分担者 |
寺尾 文恵 九州大学, 歯学研究院, 助教 (10510018)
高橋 一郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (70241643)
春山 直人 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (70359529)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | microRNA |
研究実績の概要 |
Micro RNA(miRNA)は短鎖noncording RNAの一つであり、messenger RNAの分解などを介し、様々な細胞の機能や器官の発育を制御する。本研究では胎生期マウス下顎隆起におけるメッケル軟骨などの一次軟骨、および顎角軟骨や下顎頭軟骨などの二次軟骨の発育に対するmiR-200aの果たす役割を検討する。 胎齢9日から14日ICRマウス胎仔より下顎隆起を摘出し、miR200aの発現を定量的PCRにより検討した。また、胎齢13、14日の下顎隆起におけるmiR-200a mimicの遺伝子導入を行い、アルシアンブルー染色により一次軟骨および二次軟骨の形成の変化を検討した。 下顎隆起におけるmiR-200aの発現量は胎齢9日から14日にかけて徐々に増加した。また、胎齢13日の下顎隆起では、メッケル軟骨、下顎骨、歯胚にこう発現を認め、胎齢14日ではこれらの部位に加え、下顎頭軟骨原基となる間葉系幹細胞の凝集部に高発現を認めた。さらにmiR-200a mimicの導入を下顎隆起の前外則に行った群では、対照群に比べ顎角-下顎頭軟骨複合体の形成が減少した。これらの結果より、miR-200aは下顎隆起の一次軟骨、二次軟骨双方で発現するが、二次軟骨の形成に選択的に抑制に働く可能性が示唆された。 これらの結果より、miR-200aは胎生期マウス下顎隆起において、二次軟骨の発育に抑制的に働くことが示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在結果のまとめを行っている。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究は今年度まとめに入る予定としている。
|
次年度使用額が生じた理由 |
28年度に、RIP-Assayを行いmiRNA-200aの標的mRNAの同定を行い、その結果を基にルシフェラーゼレポーターアッセイを行うとともにシンポジウムにおいて発表する予定であったが、RIP-Assayの結果が間に合わなかったため、、計画を変更し未使用額が生じた。
|
次年度使用額の使用計画 |
このため、ルシフェラーゼレポーターアッセイの解析とシンポジウムでの発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てること としたい。
|