研究課題/領域番号 |
15K11350
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大牟禮 治人 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (00404484)
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研究分担者 |
宮脇 正一 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (80295807)
永山 邦宏 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (60583458)
高田 寛子 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (80634229)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ブラキシズム / 胃食道逆流 / GERD / プロトンポンプ阻害薬 / 胃酸分泌抑制剤 / PPI |
研究実績の概要 |
対象は一般公募の睡眠時ブラキシズム(SB)患者12名(平均年齢30.3 ± 7.9歳で、男性7名、女性5名)、上部消化器症状、上部消化管の内視鏡検査を行った後、介入試験を行った。介入はラベプラゾール10mg/日またはプラセボの経口投与を5日間行い、左側咬筋筋電図を含むPSG検査を行い、咬筋筋電図のバースト頻度や総活動量、SBエピソードの頻度、歯ぎしり音の頻度を算出した。ベースラインにおける筋電図バースト頻度は65.4 ± 49.0 回/時で、SBエピソード頻度は7.0 ± 4.8回/時であった。FSSGスコアは8.4±5.6で、grade Mの逆流性食道炎が12名中6名に認められ、2名には食道裂孔ヘルニアが認められた。睡眠関連の項目については、PPI投与による有意な変化は認められなかった。筋電図バースト頻度やSBエピソードの頻度、歯ぎしり音の頻度はPPI投与によって有意に減少した。嚥下の頻度に関しては有意な変化は認められなかった。PPIの効果のばらつきを検討するため、1晩目の結果と2晩目の結果を比較したところ、歯ぎしり音の頻度に対する効果は、筋電図バースト頻度やSBエピソードの頻度に対する効果とは一致しないように見受けられた。1晩目と2晩目のいずれでも、すべての項目で減少が認められたのは12名中4名であった。本研究はこの領域における早期第II相試験に該当すると考えられ、SBに対する薬物治療に関して一定の概念証明ができたと考えられる。今後は後期第II相試験または第III相試験にあたる低コスト・大規模研究を行っていく必要があると考えられる。
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