本課題は、下顎骨のイメージベース動的有限要素解析法の開発と骨隆起発生原因の解明を目的に研究を行った。最初に(1)動的有限要素解析を行う上で骨密度分布が解析に影響を与えるか検証した。その結果、下顎骨応力解析においては骨密度とヤング率の空間的な分布を考慮する必要が無いと示唆された。次に、(2)骨隆起発生原因の解明のため、応力波の停留を引き起こす荷重条件の探索を行った。その結果、パラメータの条件によって応力分布に影響を与えることは確認できた。しかし、応力波の停留を起こすようなパラメータを探索するのは難しく、多次元パラメータ空間の効率的なサンプリング手法の開発を行っていく必要があると考えられた。
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