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2016 年度 実施状況報告書

造血幹細胞移植治療が口腔内細菌叢に与える影響についての臨床および分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K11366
研究機関岡山大学

研究代表者

平野 慶子  岡山大学, 大学病院, 助教 (50335618)

研究分担者 藤田 一世  岡山大学, 大学病院, 講師 (00437386) [辞退]
仲野 道代 (松本道代)  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30359848)
高島 由紀子  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (30589768)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード造血幹細胞移植 / 小児 / 口腔レンサ球菌 / 歯周病 / 悪性腫瘍
研究実績の概要

2015年8月以降岡山大学医学部小児科血液腫瘍グループの全面的協力を得て、病棟往診を週1~2度定期的に行い、サンプルを採取している。また小児科病棟のカンファレンスに参加し、造血幹細胞移植を行う予定の患児が入院する場合はもれなく唾液およびプラークを採取ができるように体制が整っている。当初の予定通り、移植直前、移植後1か月、移植後3か月、および移植後6か月に唾液およびプラークの採取を行っている。4月6日現在21名の患児の保護者の同意が得られており研究を実施している。そのうち12名(男児8名、女児5名:6.5歳から17.0歳)については3か月までのサンプル回収が終了しており、12名の患児については口腔内診査を行った後、移植前、移植1か月後、および移植3か月後に唾液およびプラークを採取した。疾患については、急性リンパ性白血病が最も多く、続いて急性骨髄性白血病であった。PCR 法による細菌種同定を行った結果、口腔レンサ球菌において、Streptococcus oralisが最も高頻度に検出された。歯周病菌においては、Capnocytophaga ocharacea が最も多く、続いて Prevotella nigrescens だった。すべてのサンプルにおいて口腔レンサ球菌は検出されたが、検出される菌数は、移植前と比較して移植後は減少している傾向が認められた。また、乳酸菌が検出された患児の数は、移植3か月後が最も多く、移植前および移植1か月後では検出されなかった患児からの検出も認められた。以上のことから移植前後で口腔内の細菌叢は変化していることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

岡山大学生命倫理審査委員会の承認を得た後、岡山大学病院小児科の協力を得て造血幹細胞移植を受ける予定の患者については漏れなく掌握している。また、小児科のカンファレンスに参加しており、患児の状態を把握しサンプルの収集を行えている。小児科の診療の都合上、転院や治療内容の変更により中止した症例も数例あるが、おおむね経時的なサンプルの収集も順調に行なうことができている。

今後の研究の推進方策

資料採取を行う環境が整ったため,今後も昨年と同様にサンプルの採取を行い,口腔内細菌特に齲蝕罹患状態や,歯周病関係の細菌の出現傾向の傾向と幹細胞移植後の粘膜病変の状態、齲蝕罹患状態の傾向等について検討を行う予定である。さらに口腔内細菌叢と疾患との関連も分析する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 造血幹細胞移植患者における口腔内細菌叢の変化2016

    • 著者名/発表者名
      吉田衣里、森川優子、高島由紀子、森本節代、平野慶子、仲野道代
    • 学会等名
      第63回日本小児保健学術集会
    • 発表場所
      大宮
    • 年月日
      2016-06-25 – 2016-06-25
  • [学会発表] Perioperative Oral Bacterial Population in Patients Undergoing Hematopoietic Cell Transplantation2016

    • 著者名/発表者名
      Keiko Hirano, Youko Tsunoda, Yukiko Takashima, Michiyo Nakano
    • 学会等名
      2016 IADR General Session
    • 発表場所
      ソウル
    • 年月日
      2016-06-24 – 2016-06-24
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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