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2015 年度 実施状況報告書

慢性関節リウマチ関連新規因子LRG1の歯周炎における役割

研究課題

研究課題/領域番号 15K11390
研究機関広島大学

研究代表者

應原 一久  広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 助教 (80550425)

研究分担者 藤田 剛  広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 准教授 (80379883)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード歯周炎 / 関節リウマチ
研究実績の概要

本研究の目的はLRG1の歯周組織における発現、および機能解析行うことである。LRG1は炎症組織で血管新生を誘導するなど炎症の惹起に強く関与することが知られている。近年、TNF-alphaやIL-6などの炎症性サイトカインに対する阻害抗体が関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患に臨床応用され劇的な治療効果を示している。しかし、これら生物学的製剤、特にIL-6レセプター阻害抗体使用時においては、IL-6の機能が抑制されるため、IL-6で誘導されるCRPといった炎症マーカーが変化しにくい。そのため、IL-6レセプター阻害抗体使用時の炎症の評価や感染症罹患の早期の検出が困難となる。そこでIL-6に依存しないRAのマーカーとして報告されているLRG1に着目した。歯周炎は歯周病原細菌の感染による慢性炎症で、炎症性サイトカインネットワークで調節されている点でRAと類似している。また、RAをはじめとする全身疾患と歯周炎の関連が多数報告され、これらの有病者の歯周病治療の機会が増加している。したがって、LRG1は生物学的製剤使用下にも有効な歯周炎検査マーカーであると仮定した。さらにLRG1が歯周炎とRAに共通する炎症の程度を表すマーカーとなることを明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

LRG1の滑膜由来細胞および歯周組織由来細胞に対する作用とLRG1産生細胞と血管内皮細胞の共培養による血管新生への影響についてin vitroの実験を行い、予想した結果が得られている。また動物実験でも関節リウマチ発症へのLRG1の影響が血清学的実験から証明出来つつある。

今後の研究の推進方策

来年度以降は、モデルマウスにおけるRA発症局所、歯周病発症局所および血清中のLRG1の発現、患者由来歯周炎組織、および血清中におけるLRG1発現、RA患者局所の組織(外科治療時に切除する余剰組織)におけるLRG1発現、およびIL-6レセプター阻害抗体使用下でのLRG1の動態についての検討を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度以降の動物実験のための経費を計上して、今年度から動物の繁殖予定であったが、必要時に必要匹数購入することに変更したので、次年度以降に繰り越す予定である。

次年度使用額の使用計画

実験動物(マウス)購入に使用予定

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Azithromycin recovers reductions in barrier function in human gingival epithelial cells stimulated with tumor necrosis factor-α.2016

    • 著者名/発表者名
      Miyagawa T, Fujita T, Yumoto H, Yoshimoto T, Kajiya M, Ouhara K, Matsuda S, Shiba H, Matsuo T, Kurihara H.
    • 雑誌名

      Arch Oral Biol.

      巻: Feb;62 ページ: 64-9

    • DOI

      10.1016/j.archoralbio.2015.11.015.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2017-01-06  

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