本研究の目的はLRG1の歯周組織における発現、および機能解析行うことである。LRG1は炎症組織で血管新生を誘導するなど炎症の惹起に強く関与することが知られている。本研究では、IL-6に依存しないRAのマーカーとして報告されているLRG1に着目した。歯周炎は炎症性サイトカインネットワークで調節されている点でRAと類似している。また、RAをはじめとする全身疾患と歯周炎の関連が多数報告され、これらの有病者の歯周病治療の機会が増加している。したがって、LRG1は生物学的製剤使用下にも有効な歯周炎検査マーカーであると仮定し、さらにLRG1が歯周炎とRAに共通する炎症マーカーとなることを明らかにする。
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