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2018 年度 実績報告書

老化促進因子C1qによるWntシグナル活性化を基盤とした歯周炎発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K11394
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

吉永 泰周  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (60452869)

研究分担者 原 宜興  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60159100)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードC1q / Wnt
研究実績の概要

本研究では、我々が確立した感作ラットを用いた歯周炎動物モデルを用いて、歯周炎の発症における老化促進因子C1q およびWntシグナルの関与について明らかにすることを目的とした。補体分子であるC1qは、Wntシグナルを活性化することにより、骨格筋再生能低下を引き起こし、さらに心不全や動脈硬化、糖尿病などの老化関連疾患ヘの関与も示唆されている。しかしながら加齢と伴に罹患率が増加する老化関連疾患の一つである慢性歯周炎の発症における老化促進分子としてのC1qの働きについて調べた研究はないため本研究の着想に至った。
我々が確立したラット歯周炎モデルでは、LPSにより感作したラットの歯肉溝へ高濃度LPSを10日間滴下し、歯周ポケット及び骨吸収を引き起こす。同モデルにおいて組織切片を作製し、C1q抗体を用いた免疫組織染色の結果、歯周ポケット周囲の上皮及び結合組織にC1qの発現を認めた。(Yoshinaga et al. 2012) さらにLPS抗体を作製し、LPSとLPS抗体をラット歯肉溝内へ交互に滴下すると前述の歯周炎モデルと同様に歯周ポケット形成と骨吸収が認められた。(Kuramoto et al. 2012)また本歯周組織においても歯周ポケット周囲組織にC1qの強い発現を認めたため、C1qの歯周ポケット形成及び歯槽骨吸収への関与が強く示唆された。さらに長い上皮性付着を誘導したラットを用いた研究においても、歯周ポケットが誘導されている組織切片において、C1qの強い発現が確認された。(Noguchi et al. 2017)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Topical application of glycyrrhetinic acid in the gingival sulcus inhibits attachment loss in lipopolysaccharide-induced experimental periodontitis in rats2018

    • 著者名/発表者名
      Takamori A.、Yoshinaga Y.、Ukai T.、Nakamura H.、Takamori Y.、Izumi S.、Shiraishi C.、Hara Y.
    • 雑誌名

      Journal of Periodontal Research

      巻: 53 ページ: 422~429

    • DOI

      10.1111/jre.12529

    • 査読あり
  • [学会発表] NLRP3インフラマソームは外傷性咬合による骨吸収に関与する2018

    • 著者名/発表者名
      有田陽一, 吉永泰周, 金子高士, 河原ゆり, 中村恵子, 古賀千尋, 大城希美子, 山本南奈, 廣松亮, 有田晴一, 坂上竜資
    • 学会等名
      第61回秋季日本歯周病学会

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公開日: 2019-12-27  

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