研究課題
脂質異常症の酸化されたLDL (low density lipoprotein)であり、その受容体であるLox-1 (Lectin like oxidized low density lipoprotein receptor 1)が注目されている。また、歯周病は歯を支える歯槽骨が吸収される疾患であり、その原因はプラークおよび歯周病原細菌である。歯周病原細菌はTLR (Toll like receptor)によって感染細胞に認識される。骨は骨を形成する骨芽細胞と、骨を吸収する破骨細胞のバランスによりその恒常性を保っている。そこで、骨吸収を担う破骨細胞に対して、脂質異常症が与える影響を検討することが本研究の目的である。今年度は、TLR刺激を行った破骨細胞および破骨前駆細胞に対し、酸化LDL刺激を行い、s成熟破骨細胞への分化に与える影響について検討した。
2: おおむね順調に進展している
TLR刺激を行った破骨細胞および破骨前駆細胞に対し、酸化LDL刺激を行い、s成熟破骨細胞への分化に与える影響について検討している。骨髄細胞より破骨前駆細胞への分化時にTLR刺激を行うと、成熟破骨細胞への分化は阻害される。しかし、酸化LDLを添加することで抑制が一部回復することが明らかとなった。
現在までの知見を論文として投稿する。さらに、Lox-1をnativeの細胞に過剰発現させ、その影響を明らかにする予定である。
使用マウス・薬剤が計画よりも少なかったために、今年度の使用額が少なくなりました。
更に研究を深めるため、ネイティブの破骨細胞を培養し、トランスフェクションを行う予定です。今年度使用させていただきます。
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日本歯科医学教育学会雑誌
巻: 32 ページ: 37-47