本研究は、「限局性前立腺がんと診断を受けた患者と家族に対し治療後の排尿障害やセクシュアリティの変化を含めた治療方法の選択を支える外来看護ケアガイドライン」を開発することを目的とした研究である。平成29年度は、外来看護ケアガイドライン開発に向けて以下のように研究を進めた。 前年度、外来看護師へのインタビュー調査から明らかになった、「ボディイメージの変容」「日常生活の変化」等、実際に行われている外来看護内容である5つのカテゴリーを中心に「外来看護ケアガイドライン案」の作成を開始した。また外国において選択されることが多い待機療法を選択する患者と家族に対する治療選択時の看護ケアについて海外の文献を中心に文献検討を行い、その内容を含めた。なお、文献検討の内容は、2017年「The 5th International Nursing Research Conference」において発表した。 これまでの研究結果を含め、治療後の生活の中で経験する、排尿障害やセクシュアリティへのニーズ等も検討し外来看護ケアガイドラインに含めた。治療選択までの期間は施設や患者の状態により異なるため介入時期については具体的な記載はしなかった。作成したガイドライン案について研究者および医療従事者からスーパーバイズを受け、ガイドラインの洗練化を行った。その後、外来看護師を対象にケアガイドラインに関してインタビューを行い、看護ケアガイドラインを再検討し修正した。内容のわかりやすさや、介入方法、説明内容について検討し、改善・修正を行った。
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