本研究は、点滴スタンドの使用時における転倒要因を明らかにし、より安全で快適な点滴スタンドの操作および使用方法を確立することを目的として行なった。点滴スタンドを伴う歩行時の方向転換では、転倒経験者や高齢者の歩行の特徴に近づく変化がみられた。点滴スタンド歩行時のターン方法の特徴から、方向転換時は一旦停止をした方がよいことが示唆された。 また、安全で負担の少ない点滴スタンド使用時の設定および操作方法の推奨例を提示するとともに、点滴スタンド製造業者であるメーカー、病院・施設および看護師に対する行動指針を示した。
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