研究目的は学生に使用可能な道徳的感受性尺度の開発である。看護学生を対象としたFGIを行い質問文の追加と修正をした後に、質問紙調査により得られたデータを用いて探索的因子分析を行った結果、看護師用の改訂道徳的感受性質問紙日本語版と同じ3因子構造を得た。確証的因子分析の結果、十分なモデル適合度を示した。大学生のレジリエンス測定尺度を外的基準とする基準関連妥当性が支持された。信頼性係数(Cronbach’sα)について、得られた3因子のうち2因子については十分な信頼性を確保できたが、「道徳的責任感」については十分ではなかった。1年後の追跡調査を行った結果、「道徳的強さ」因子のスコアが有意に高くなった。
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