本研究では、人を対象とした転倒実験を実施し転倒による外傷危険度や転倒時防御姿勢の分類、防御姿勢保持による外傷予防効果についての検証を行った。その結果、転倒時における防御姿勢には、膝落ち、腕付き、尻もち、の3つに分類される転倒時防御姿勢がありそれぞれに特徴的な上体の動きがあることを明らかとした。又、転倒時における転倒認識が転倒から床面までの接地時間に影響を与えることが明らかとなった。転倒を認識することで接地時間が0.24sec短くなり防御姿勢も外傷リスクが低い姿勢保持になることが明らかとなった。本研究を通じて、転倒時の転倒意識と防御姿勢が転倒外傷予防に大きく影響を与えることを明らかにした。
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