研究課題/領域番号 |
15K11492
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研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
芝田 宏美 兵庫医療大学, 薬学部, 助手 (20509137)
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研究分担者 |
新谷 奈苗 近大姫路大学, 看護学部, 教授 (70461324)
中村 百合子 広島国際大学, 看護学部, 講師 (10364118)
津田 智子 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (30305172)
堀江 修 天理医療大学, 医療学部, 講師 (50304118)
夏秋 優 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60208072)
小柴 賢洋 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70301827)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | サーモグラフィ / 感染制御 / 発熱判定 |
研究実績の概要 |
感染制御に用いられているサーモグラフィの手法を基盤にして、臨床看護への応用と感染症による発熱を検出する方法の基盤を構築した。ソフトの開発においては、サーモグラフィの画像から異常と正常を見分ける機能について開発を行った。画像をパーツごとに分け、正常と異常の温度勾配の差により判定する方法を検討した。この方法によって、撮像後に長時間をかけて解析を行っていたサーモグラフィシステムは、リアルタイムで診断が可能となった。基礎検討としては、機器の互換性について検討を行った。サーモグラフィ装置はさまざまな性能の機器があり、測定機器によってデータが変化する。このため、性能、企業間、工業用と医療用によって異なるデータの差を明らかにした。さらにサーモグラフィ装置だけでなく、西アフリカで汎用された放射温度計についても検討を行った。方法は、性能の異なった数種の機器を対象とし、標準黒体(同じ温度を常時表示する装置)を対象に測定を行った。この検討により、各企業が公開している性能評価には統一性がないため、機種選考に一定の基準がないことがわかった。また公開されている性能が必ずしもデータの精度と比例するとは限らず、センサー、レンズ、形態のすべてが精度に影響していた。放射温度計はデータとしては変動が少なく安定しているが、温度表示はサーモグラフィとは大きく乖離していた。これらの機器の差異のデータを明らかにし、解析ソフトの反映させることによって、より正診率の高い感染症による発熱を検出する方法と臨床看護への応用が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
購入予定だったサーモグラフィ装置が販売中止となり、購入が次年度となった。このため研究計画の再調整を行い、機器の互換性やソフト開発を優先して行ったため、進捗状況がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
健常群と疾患群のサーモグラフィデータの構築を行う。健常群は日本各地域ごとに測定を行い正常参考値を作成する。民族差によるデータの差異を検討する。サーモグラフィデータを判定ソフトに反映させ精度を向上させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定だったサーモグラフィ装置が2015年の春に急遽販売中止となった。このため2015年度にサーモグラフィ装置が購入できなかったため未使用額が生じた。購入予定と同等のスペックの代替装置が2016年に販売予定のため、新機種を購入する計画である。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は、新規開発されたサーモグラフィ装置の購入費用等に充当する予定である。
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