研究課題/領域番号 |
15K11507
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
楠元 裕佳 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, その他 (10347106)
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研究分担者 |
八代 利香 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50305851)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | へき地 / 看護職の派遣 / 看護職支援 / 看護教育 / へき地医療拠点病院 |
研究実績の概要 |
へき地診療所に派遣される看護師対象の教育研修プログラムのコアとなる教育内容・支援内容を明らかにすることを目的とし、第1~3段階に分けた調査を計画している。 第1段階である全国のへき地医療拠点病院からへき地診療所への看護師派遣の実態及び課題を明らかにするための調査を平成28年度に実施した。その調査結果の一部を、平成29年度に看護職派遣経験のない施設の看護管理者が認識するへき地の看護職派遣における課題として学会で報告した。 第1段階における調査結果の全体を論文としてまとめている段階であり、学会誌投稿を予定している。この調査報告により、へき地医療に携わる看護職への支援体制を検討する資料となり、支援体制の構築に繋がるものと考える。 また、第2段階の調査に向け、へき地診療所に派遣された看護師の派遣される上で必要と感じた教育内容や支援内容等を把握するための基礎調査として文献レビュー、関連学会に参加した。研究課題に関連した文献レビューでは、看護職がへき地診療所で実践している看護業務を調査した報告が少ないことや診療所内の看護業務に留まらず幅広く看護活動を実践していた。また、看護職の教育ニーズ関連のワークショップに参加し、参加者と今後の課題や対策について検討した。教育ニーズを把握や教育方法の工夫、大学教育からへき地と関連づけた教育内容の必要性など様々な視点から現状からニーズが見出された。現場を離れ教育を受けることが可能なシステムがない看護師にも看護師版のシステムを整えることの必要性と社会に向けて提言することが示された。現在、第2段階の調査への協力依頼、方法の検討等、準備段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究以外の業務が重なり、第1段階の研究成果を学会誌で発表すること、第2段階の調査準備に時間を要しているものの、進行している。第2段階の調査対象者の選定段階である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の目的を明らかにするため、第2段階でのへき地診療所に派遣された看護師の体験を通して、看護師が派遣される上で必要と感じた教育内容や支援内容等を把握するための面接調査を予定している。本研究課題採択時と状況が変わり、予定していたへき地に派遣される看護職を対象とした調査が難しい状況となった。しかし、へき地診療所で短期間ながら看護業務に従事した経験のある看護師や、へき地診療所に勤務して数ヶ月の看護師等に似た条件の看護師を対象にすることで調査可能と思われる。対象への依頼を行っている状況であり、今年度中に調査を実施していく予定である。その結果をもとに全国調査予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)第1段階の調査の研究成果の一部は発表できたが、その他の成果をまとめるのに難航している。また、全体的な研究の進捗の遅れにより、次年度の使用額が生じた。 (使用計画)①第1段階の研究成果の報告、②第2段階の調査の準備および実施、③へき地に関する基礎調査の継続実施(文献収集、へき地関連の研究者・医療職種からの情報収集、へき地に関連する学会の参加等)、③全国調査への準備、実施
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