研究課題/領域番号 |
15K11508
|
研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
三上 智子 札幌市立大学, 看護学部, 講師 (70452993)
|
研究分担者 |
上村 浩太 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (00381278)
松浦 和代 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (10161928)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 小児看護OSCE / 研修会への満足度 / ネットワーク構築 |
研究実績の概要 |
小児看護OSCEの一般化を図るため、平成28年度は小児看護OSCEに関する研修会を開催し、研修会終了後の満足度についてアンケート調査を行った。研修会は、平成27年度のアンケート調査結果を踏まえ、開催時期を8月とし、その内容を小児看護OSCEの課題作成と評価方法とした。また、模擬患者の養成について学びたいという要望から、模擬患者養成についての概要と実際に活躍されている模擬患者の体験談も盛り込んだ。さらに、小児看護OSCEをイメージしやすくするため、自作のDVDを見せた。自作のDVDは実際の小児看護OSCEを撮影したものである。また、ネットワーク活用への要望を明らかにすることも目的とした。 回収数(率)は33(43.4%)、有効回答率100%であった。対象者は全員教員であった。 9割以上の回答者が、研修会は参考になったと回答していた。研修会は、参加者にとって満足のいく内容で、効果的であったと考える。特に使用したDVD教材は、小児看護OSCEがイメージしやすく、小児看護OSCEを広く一般的に知ってもらうための重要な教材となった。また、模擬患者の話は親役という視点での取組を知ってもらうためにも有意義であった。小児看護OSCEについてさらに学修したい項目として、シナリオ作成や評価方法等があげられていた。そこで、それらを学修できるように、次の研修会では、具体的にOSCE課題や評価基準を作成していくような企画をしたいと考える。 さらに、ネットワークを活用した小児看護OSCE課題の共有化及びピアレビューについては、57.6%が興味を示していたが、参加は検討中あるいは無回答が8割を占め、ネットワークを活用したOSCE課題の共有化やピアレビューは難しいことが示された。近年、ネットワークの発展は目覚ましく、ネットワークを活用した方法は利点が多いと考えるため、参加しやすい形を検討し提案していきたい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は、小児看護OSCEのOSCE課題をピアレビューするための研修会を開催することを目的として取組んだ。平成27年度のアンケート調査の結果を踏まえ、要望に沿った研修会を企画・開催することができた。研修会により、参加者には小児看護OSCE課題の作成方法の基礎的理解、小児看護OSCEの企画・運営・評価の基礎的な理解が図られた。また、小児看護OSCE課題のシーズの収集も行うことができた。 ネットワークの構築にあたっては、ホームページを開設したが、ホームページを活用した小児看護OSCE課題のピアレビューには至っていない。
|
今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、本学の小児看護OSCEのOSCE課題をたたき台とし、ピアレビューするための研修会を開催する。連携・協力施設とともに、精度の高いOSCE課題を作成・実施・評価する予定である。 また、そのOSCE課題を使用して、札幌市立大学3年次生15~20人を対象に、OSCEを実施・評価する。OSCEについては連携・協力施設の見学、OSCE実施後は全体評価会を開催する。 さらに、ピアレビューの取り組みと並行して、ネットワークの構築も進める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研修会開催に係る費用が、学会への参加と同時期であったことにより改めて支出する必要がなくなった。
|
次年度使用額の使用計画 |
小児看護OSCEの見学会や全体評価会への参加者を招聘するための資金として使用する。また、ネットワークの構築に向けて、ホームページのメンテナンスとリニューアルに使用する。
|