研究課題/領域番号 |
15K11513
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
岩脇 陽子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (80259431)
|
研究分担者 |
滝下 幸栄 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (10259434)
松岡 知子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90290220)
山本 容子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (00321068)
室田 昌子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80610641)
柴田 明美 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (20733538) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 退院調整 / 退院支援 / 在宅ケア / 継続看護 / 病棟看護師 / コミュニケーション / 退院調整看護師 |
研究実績の概要 |
在宅ケアを推進するには、病棟看護師の退院支援スキルを向上させるプログラムの開発が必要である。それには看護基礎教育からの段階的・継続的な教育プログラムが重要である。そこで、基礎教育における慢性期患者の退院支援に関わる継続看護の教育方法を展開した。退院調整看護師による講義と演習で構成した。講義は地域連携室の役割等、演習はグループに分かれて事例を4つの視点(退院に必要な情報、情報の分析、退院するために必要な患者・家族への援助、退院のために連携・調整する必要があること)で話し合い、発表、その後実際のケアを説明した。対象者は2年生82名で、終了後に自己記入式の調査票を配布した。78名(有効回答率95%)を分析対象とした。学習目標の到達度は、慢性疾患を持つ患者とその家族が生活の場に帰るための看護の必要性、地域医療連携室の役割、事例を通して実際の退院支援の展開を理解、事例を通して在宅療養に向けた継続看護の実際、慢性疾患を持つ患者の生活を支える地域における社会資源と必要な連携・調整等の項目で96~100%ができたとしていた。学習内容の理解度では、退院支援のために必要な連携・調整の実際を理解、グループワークを通して退院支援の実際について理解等で97~100%ができたとしていた。教育方法の有用性では、とても70%、まあまあ30%であった。講義からの学びは、看護師が退院支援で重要な存在である、自宅での生活を可能にする看護をイメージできた等100%であった。効果的な点を質的に分析した結果、「具体的事例から退院支援を導く」「グループワークによる継続看護の検討」「実際の臨床をイメージできた」「事例による学習の展開方法」が抽出できた。事例を通しての学習に対する学生の評価は高く、本教育方法は有用であるとしていた。この学びが今後の教育実践での実習にどのように影響していくのか検証していく必要がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
看護基礎教育および看護継続教育の退院調整スキルを向上するプログラムの中で、看護基礎教育における1年生および2年生のプログラムは作成できた。また、3年生から4年生の臨地実習におけるプログラムの情報収集はできた。
|
今後の研究の推進方策 |
看護継続教育における病棟看護師の退院調整スキルの教育プログラムを作成していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
学会への旅費が2名のみの支出となり、当初の予定より少なかったため。人件費および謝金は、共同研究者による研究遂行で、予定に比べて日数が少なかったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
研究成果を研究発表を予定している。また、研究成果をまとめていくため、予算を計上している。また、研究遂行のための人件費・謝金が必要である。
|