研究課題/領域番号 |
15K11521
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
三浦 友理子 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (70709493)
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研究分担者 |
桑本 暢子 (大久保暢子) 聖路加国際大学, 看護学部, 准教授 (20327977)
松谷 美和子 聖路加国際大学, 看護学部, 教授 (60103587)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 専門職能開発 / 自己調整学習 / 自己調整学習方略 / 自律的学習 / 看護基礎教育 / 看護教育学 |
研究実績の概要 |
本研究は看護系大学学生の専門職開発力を向上させる「学び方を学ぶプログラム」を評価することを目的としている。今年度は、本プログラムの構築にあたり、学生が看護師の学び方を大学での学習の中で行っている程度と関連要因を調査した。 質問紙調査の結果から、〈将来の展望‐希望あり〉、〈社会的外向性〉、〈看護に対する期待と価値〉、〈学習に対する期待と価値〉、〈責務認識〉、〈人的資源〉、および〈タイムマネジメント行動〉が高いほど自己調整学習方略の使用程度が高いことが示された。また〈将来の展望‐希望あり〉のものは<希望なし>の2倍、〈看護に対する期待と価値〉、〈学習に対する期待と価値〉、〈責務認識〉、および〈タイムマネジメント行動〉が1スコア上昇するごとに1.14-1.40倍、学習方略の使用頻度が多い状況が認められた。さらに他の自己調整学習方略の得点率が70%台であるのに対し、向上的志向的学習方略では50%台であった. 以上より、本プログラムの構築に向け、1.臨地で展開されるダイナミックな学習における、物理的および人的資源の理解を促すこと、2.モチベーションをマネジメントするための知識やスキルを提供すること、3.将来展望を考える機会を提供すること、4.経験を学びにつなげる省察の具体的方法を獲得するトレーニングを行うこと、5.学習に関連する個人の要因の把握する機会を提供すること、5.具体的な学習方略のトレーニングを行い、学習に対する効力期待を高めること、の有効性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始時の計画では、H27年度に本プログラムのパイロットスタディを実施する予定であった。しかし、プログラムの充実に向け、看護系大学生の学習方略使用程度に関する情報収集する必要があり、H27年度はそのデータ収集ならびに分析を行った。
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今後の研究の推進方策 |
H28年度は本プログラムのパイロットスタディを実施する。9月2日間、12月2日間、3月に1日間のスケジュールで行う。エディケータ-、研究補佐等、本研究に関わる人材は確保できており、プログラムを問題なく遂行できる状況にある。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画時は、H27年度に本プログラムを実施する予定であったが、プログラム構築のため既存データの分析を行う必要が生じH28年度に実施することになった。そのため、H27年度の使用予定分の一部を次年度使用する。
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次年度使用額の使用計画 |
H28実施予定のプログラムの、人件費、消耗品費、インタビューデータテープ起こし等の経費に使用する。
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