研究課題/領域番号 |
15K11541
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
小野 聡子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (20610702)
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研究分担者 |
梶原 江美 福岡看護大学, 看護学部, 准教授 (00389488)
飯野 英親 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (20284276)
伊東 美佐江 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00335754)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ケアリング / 文化 / 看護教育 |
研究実績の概要 |
これまでの文献検討の結果から、ケアリングは看護師-患者関係といった看護を表す概念に内在しており、看護師の行動や態度的側面を具体化した概念として表されていた。また、その中でも患者の尊厳の保持といった基本的人権に基づいたことに関しては、看護基礎教育で使用されるテキストの中でケアリングとして示されていた。今年度は、それらを基に作成したインタビューガイドに沿って、過去2年以内に1週間以上の入院経験のある患者を対象として面接調査を実施した。半構成的面接法を用い、入院生活における看護師との関わりを通して、安心できた、癒されたといった肯定的な思いにつながった内容について語ってもらった。面接調査は、研究代表者の所属機関での倫理審査委員会承認後、協力病院での倫理審査委員会から承認を得て実施した。これまでに実施した対象者は、男性7名、女性12名の合計19名である。全般的に看護師の対応に満足しているが、安心感といった肯定的感情につながる具体的事象に関する語りを引き出すために、インタビューガイドを精錬しながら進めている。面接調査は継続しており、結果は分析途中の段階である。現段階で明らかになったこととして、患者は、看護師が「気にかけてくれる」、「応えてくれる」、「察してくれる」、「距離感を図る」、「親近感を生む会話をする」、「柔らかい態度で接する」ことによって、安心し、肯定的感情につながっていた。また、それらの思いは、看護師としての専門的な知識や技術を前提としたうえで成立していた。
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