研究課題/領域番号 |
15K11543
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研究機関 | 九州看護福祉大学 |
研究代表者 |
柴田 恵子 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (40206131)
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研究分担者 |
川本 起久子 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 准教授 (20369127)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 生命倫理 / 臨地実習指導 / 教材化 / 看護教育 / 看護教員 / 看護実践能力 |
研究実績の概要 |
1.学生対象調査:平成23年度から開始した「生命倫理」受講後学生の調査の中から、継続調査の協力可能と回答した学生を対象に調査を実施した。結果については、日本看護研究学会第43回学術集会(査読有)で発表予定である。さらに、平成23年度から27年度の5年間の調査結果をまとめ、日本看護研究学会雑誌に投稿し査読中である。 2.看護教員、臨地実習指導者対象の調査を実施した。記述内容については、日本看護研究学会第42回学術集会と第28回日本生命倫理学会で発表した。現在、九州看護福祉大学紀要Vol.18に、タイトル「看護学実習における生命倫理教育内容の教材化-実習指導経験からの内容分析-」で投稿中である。 3.全国の看護系大学を対象とした調査実施:250校の看護系大学を対象に調査協力の可否と調査票の配布可能人数について問い合わせた。その結果、協力可39校(15.6%)、協力不可19校(7.6%)、無回答192校(76.8%)であった。調査票542部を配布し、102名(18.8%)から回答が得られ、無回答が3名(2.9%)で有効回答は99名(97%)だった。量的データの分析を現在実施中、統計の専門家の指導の下解析結果について考察を行っている。また、質的データは未整理の部分もあるため、分析を行えるよう準備中である。回答者のうちインタビューが可と回答した教員(12名)の大学に訪問した。インタビュー結果は音声データから逐語録を作成し、分析を行う。数名の教員のインタビューは平成29年度に実施予定である。そのため、それらの教員データを取得したのちに分析、考察を行う。 4.看護学校全国調査の実施準備:553校を対象とした調査を実施予定である。看護系大学との比較検討を行うために計画した。既に倫理審査を終え、送付準備中である。まずは看護学校責任者への依頼を行い、看護教員を対象とした調査を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.学術発表予定:1)日本看護研究学会第43回学術集会(平成29年8月29日~30日、於:東海市芸術劇場、日本福祉大学東海キャンパス)に演題を登録した。タイトルは「生命倫理受講後の看護学生の“いのちの尊さ”と“患者のQOL”に対する関心度-1年と4年の比較-」である。2)第37回日本看護科学学会学術集会(平成29年12月16日~17日、仙台国際センター)にて発表予定で、タイトルは「看護系大学における実習での“卒業時の到達目標”の指導-教員経験年数の比較-(仮)」である。 2.論文投稿予定:1)九州看護福祉大学紀要Vol.18に投稿予定で、タイトルは「看護学実習における生命倫理教育内容の教材化-実習指導経験からの内容分析-」である。2)日本看護科学会誌に投稿予定で、タイトルは「看護学実習における卒業時の到達目標の指導状況と生命倫理教育」(仮)である。
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今後の研究の推進方策 |
1.看護系大学対象調査:量的データの分析は進行中だが、質的データの分析・考察を実施する。また、インタビュー可能と回答した教員のうち、インタビューが未実施の教員への訪問を計画し実施する。 2.看護学校対象調査:看護系大学調査の協力学校数が少なく、また、調査票の回収率も低かったので、看護学校を対象とした調査を実施し、看護系大学と比較を行う。 3.3年課程養成学校を中心に調査を実施してきたが、今後は、それ以外の養成課程にも調査範囲を広げ、看護学実習における生命倫理教育を考察する上での資料を収集する。
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次年度使用額が生じた理由 |
1.看護系大学対象調査:質的データの入力の支払および分析における質的研究者の指導料支払いのためである。インタビュー未実施者の大学への訪問に必要な旅費とする。 3.看護学校対象調査:量的データの入力の支払および分析における統計の専門家による指導料の支払いのためである。
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次年度使用額の使用計画 |
データ入力によるアルバイト代金の支払いおよび逐語録作成料金の支払いを計画する。また、質的・量的いずれのデータについても専門の研究者による確認と指導を依頼し、指導料を支払う。旅費はインタビューの実施と学会発表のために利用する。
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